夜、子どもを寝かしつけたあとに、こんなことを考えていませんか。
実は、子育て中の家計は、数年間だけ「構造的に貯まらない時期」に入ります。
頑張っても貯まらないのは、あなたの節約が足りないからではありません。
なぜなら、時短勤務や2馬力から1馬力による収入減と子どもの成長にともなう出費が、同じ時期に重なるからです。
私自身、この時期は何をやっても貯まらず、何年も抜け出せませんでした。
この記事では、貯まらない理由や貯まらない時期を抜けるための方法を「気力がいらない順」に、かかる時間つきでお伝えします。
今の家計で何を削るのが無駄で、何が効くのかがはっきりします。
この記事を読むとわかること
- 今夜やるのはスマホで残高を見るだけ3分
- 貯まらない理由
- 貯まらない時期を抜けるための方法
- 貯まらない時期は固定費の削減が効く
すぐ方法を知りたい方へ。
今夜やることは、スマホで銀行残高を見るだけです。
たった3分で終わります。
「え、それだけ?」と思うかもしれません。
でも、この3分が次の一歩につながります。
その理由から順番にお話しします。

貯金できないのは、あなたのせいではない【3つの数字】

「貯金できないのは、自分のせいだ」
そう思いながら、この記事にたどり着いた方が多いと思います。
でも、国民生活基礎調査(出典:厚生労働省)データを見ると、まったく違う景色が見えてきます。
あなたと同じ立場の家庭に何が起きているのか、3つの数字で確認してください。
「生活が苦しい」子育て世帯は、61.5%
まず、1つ目の数字です。
| 世帯の種類 | 「生活が苦しい」と答えた割合 |
|---|---|
| 全世帯 | 55.4% |
| 児童のいる世帯 | 61.5% |
| 高齢者世帯 | 52.1% |
厚生労働省の国民生活基礎調査(2025年)によると、
児童のいる世帯の61.5%が「生活が苦しい」と答えています。
全世帯では55.4%。
つまり子育て中の家庭のほうが、苦しいと感じている割合が高い。
10世帯のうち6世帯が、あなたと同じことを思っています。
「うちだけなのかな」と思っていたなら、そうではありません。むしろ、多数派です。
借入は、貯蓄より190万円多い
2つ目は、少し意外な数字です。
同じ調査で、児童のいる世帯の平均所得は857万3,000円。
全世帯平均の575万2,000円より、280万円以上多いんです。
「うちと全然違う」と思いましたよね。
でも、大事なのはその先です。
児童のいる世帯の平均
貯蓄 1,035万7,000円
借入 1,226万2,000円
→ 借入のほうが190万円多い
平均所得857万円の世帯が集まっても、貯蓄を上回る借金を抱えながら「苦しい」と言っているのです。
貯まらないのは、収入が少ないからでも、節約が下手だからでもありません。
子育て世帯は、収入が多くても貯まらない構造の中にいるからです。
働き続ける人の約8割が、収入の下がる期間を通る
では、なぜ貯まらないのか。
3つ目の数字が、その答えです。
第1子の出産後も働き続ける女性は、いまや約7割。そのうちの約8割が育児休業を取得しています。(国立社会保障・人口問題研究所/2021年調査)
育休中の収入
最初の6か月 …… 休業前の賃金の67%
6か月を過ぎると…… 50%
6か月過ぎると半分になるのです。
2025年4月から、要件を満たすと最大28日間だけ給付が80%(手取りで約10割相当)に上乗せされる出生後休業支援給付金制度(出典:厚生労働省)が始まりました。
ただし対象は4週間分なので、その後は上の通りになります。
働き続けている人でさえ、必ずこの期間を通り収入が減ります。
仕事を辞めた3割の家庭は、2馬力がそのまま1馬力になることで収入が減ります。
復帰しても多くの人が時短勤務を選ぶなか、書類の上では「共働き」に戻っているのに、手取りは戻っていない。
そんななか2025年4月、国は「育児時短就業給付金」(出典:厚生労働省)という制度を新しく作りました。
時短勤務中の賃金の10%を給付する、という内容です。国がわざわざ補填する制度を作るということは、時短勤務で収入が下がることを、制度の前提として認めているということです。
※育児時短就業給付金は、2歳に満たない子を養育するために所定労働時間を短縮して就業した場合
に、賃金が低下するなど一定の要件を満たしたときに支給される給付金です。
一方で、支出は待ってくれません。
収入は減るのに、支出は増えていくのが現実です。
おむつ、ミルク、保育料。少し大きくなれば、食費、被服費、習い事、学用品。
どれも「今月は我慢しよう」で減らせるものではなく、子どもが育つ限り、勝手に増えていきます。
収入が下がる時期と、支出が上がる時期が、ぴったり重なる。
これが「構造的に貯まらない時期」の正体です。
家計の本には、手取りの2割を貯金しましょう、と書いてあります。
でも、収入が下がって支出が上がる数年間に、その2割を出せる家庭のほうが少数派です。出せないのは、失敗ではありません。
そういう時期に、いま入っているというだけです。
ひなしょ収入が減るのに、支出は増える。
この時期に効く方法がひとつだけあります。
手取り29万円でも、貯金はゼロ


数字で「あなたのせいではない」と言われても、まだ半信半疑ですよね。
ここからは、モデルケースの家計を1円単位で見てもらいます。
「生活ギリギリ」が具体的にどういう状態なのか、はっきりします。
モデルケース:夫32歳・妻はパート・4歳と1歳の4人家族
これは実在の家庭ではありません。
この記事のために組み立てたモデルケースです。
モデルケース設定:夫(32歳・従業員100人未満の会社に勤務)の手取り23万円
※厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2025年)
- 小企業に勤める30〜34歳男性の所定内給与額の平均は月30万400円(額面)。
- 電気代、ガス代、上下水道料、通信費は、総務省の家計調査(2025年平均)の実額
- 家賃、保険料、車の維持費は、一般的な水準として仮定した金額
- 食費などの変動費は、手取りから固定費を引いた残りを配分したもの
金額そのものより、「何に、いくら固定されているか」を見てください。
■ 毎月の手取り
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 夫の手取り | 230,000円 |
| 妻のパート収入 | 60,000円 |
| 合計 | 290,000円 |
■ 毎月決まって出ていくお金(固定費)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 家賃 | 75,000円 |
| 電気代 | 13,219円 |
| ガス代 | 4,882円 |
| 上下水道料 | 5,067円 |
| 通信費(スマホ2台+ネット) | 11,672円 |
| 保険料 | 18,000円 |
| 保育料(1歳児分) | 20,000円 |
| 給食費・教材費(4歳児分) | 6,000円 |
| 車の維持費(ガソリン・保険・税金) | 20,000円 |
| 小計 | 173,840円 |
■ 月によって変わるお金(変動費)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 食費 | 70,000円 |
| 日用品・おむつ | 12,000円 |
| 医療費 | 5,000円 |
| 被服費 | 5,000円 |
| 交際費・娯楽費 | 10,000円 |
| こづかい(夫婦2人分) | 13,000円 |
| 小計 | 115,000円 |
| 収入 | 290,000円 |
| 支出 | 288,840円 |
| 残り | 1,160円 |
手取り29万円あっても、残るのは1,000円ちょっと。
これが「生活ギリギリ」の正体です。
収入が少ないわけでも、無駄づかいをしているわけでもありません。
入ってくるお金と、出ていくお金が、ほぼ同じ。
それだけのことでした。



貯金に回せるお金がない=生活ギリギリの現状が見えてきました
この家計、実はもう削られている
あなたの家の食費を思い浮かべてください。
このモデルケースの70,000円より、多いですか。少ないですか。
「うちも同じくらい」か「うちのほうが少ない」なら、あなたはもう、削り終わっています。
参考までに、総務省の家計調査(2025年平均)では、食料費の全国平均は月94,895円です。
ただしこの中には、外食16,563円と酒類3,784円が含まれるため外食をほとんどしない家庭なら、実質74,548円になります。
ここで注目してほしいのは、74,548円が調査対象世帯人員2.87人の平均値だということ。
モデルケースは、4人家族で70,000円。
全国平均(2.87人) 74,548円
モデルケース(4人) 70,000円
モデルケースのほうが人数が多いのに、平均を下回っています。
しかも、削っているのはあなただけではありません。
払った金額 …… 前年より 5.5% 増えた
買った量 …… 前年より 1.2% 減った
(総務省「家計調査」2025年平均・食料費)
日本中の家庭が買う量を減らしているのに、出ていくお金は増えている。
努力が足りないのではなく、物価の上昇に追い越されているだけです。
大事なのは、平均との差ではありません。
あなたがもう「削る側」の努力を終えている、ということです。



削り続けても、貯金が増えていないのは努力の量の問題ではなく、削る場所を間違えているからです。
削れないのは、支出の6割が「固定費」だから
モデルケースの表を見てください。
固定費 173,840円 …… 手取りの約60%
変動費 115,000円 …… 手取りの約40%
手取りの6割が、努力では動かない固定費です。
食費や日用品をどれだけ切り詰めても、戦っているのは残りの4割の中だけ。しかもその4割は、すでに平均以下まで削ってあります。
家計簿をつけても貯まらなかった理由は、ここにあります。
記録して見えるようになるのは、たいてい変動費のほうだけで固定費の6割が手つかずだからです。
ただし多くの人は、ここを「動かせないもの」だと思っています。
家賃も、保険も、電気代も、決まっているもの。
本当にそうでしょうか。
6割に当たる固定費は、見直せる


ここまでで、貯まらない理由がわかりました。
この時期でも効く方法は1つだけ、固定費に注目することです。
毎日の我慢を、これ以上増やす話ではありません。がんばる場所を、変えるだけです。
固定費は一度やれば、ずっと効果が続く
固定費の削減は、あなたが頑張っている変動費の削減とは真逆です。
変動費 …… 毎月我慢して、やっと下がる
固定費 …… 1回手続きすれば、あとは何もしなくても下がり続ける
たとえば電気の契約を変えて、毎月1,500円下がったとします。
翌月も、その翌月も、来年の今ごろも、
あなたが何もしなくても1,500円下がったままです。
1年で18,000円、3年で54,000円。
しかも、我慢をしていません。
使う電気の量も、部屋の明るさも、エアコンの設定温度も、変わらないまま金額だけが下がります。
固定費の削減は我慢のいらない節約なのです。
モデルケースの固定費の表を思い出してください。
この家庭の固定費は173,840円。手取りの約6割でした。
まだ一度も手をつけていない6割が、そこにあります。
削減しやすい固定費の順番
固定費と言っても、削減のしやすさはまったく違います。
家賃 …… 引っ越しが必要。今すぐは無理
保育料 …… 自治体が決める。自分では動かせない
車 …… 手放せば大きいが、生活そのものが変わる
保険 …… 効果は大きいが、判断に知識と時間がいる
通信 …… 効果は大きいが、手続きに半日かかる
ガス …… プロパンガスの持ち家なら、いちばん効果が大きい
電気 …… 手続きだけで完結する。生活は何も変わらない
上から順に、ハードルが下がっていきます。
多くの家計記事は、いちばん上の「家賃」から書きます。
でも、子どもが小さくて、保育園も職場も決まっている家庭が、来月引っ越せるでしょうか。
現実的に、今の生活のまま手をつけられるのは、電気です。
電気は、使う量も、部屋の明るさも、お風呂の温度も、何ひとつ変えずに金額だけが下がります。
やることは、契約の手続きだけです。
我慢のいらない節約は、これしかありません。
NISAや投資は、まだ考えなくていい
家計の記事では、たいてい投資の話が出てきます。
毎月1万円を積み立てれば、30年後には数百万円になる。
たしかに、その計算は正しいです。
でも、今のあなたに必要なのはその話ではありません。
投資に回すお金は、生活費が残った先の余剰資金です。
前の章のモデルケースで残ったのは、1,160円でした。
ここから毎月1万円をひねり出すと、削られるのは食費か、子どもにかけるお金になります。
それは続きませんし、続けてはいけません。
順番があります。
1. 固定費を削って、毎月の余りを作る
2. その余りで積み立てる
この順番なら、生活を削らずに投資を始められます。
投資の話は、余りができてからで間に合います。
固定費削減を始める前にやっておきたいこと
ここまで読んで、こう思ったかもしれません。
「わかったけど、そんな元気はない」
それでいいんです。
固定費の見直しには、契約内容を調べたり、
検針票を探したり、申し込みフォームを埋めたりする作業がついてきます。
どれも難しくはありませんが、気力は使います。
貯まらない時期に消耗しているのは、お金だけではありません。
気力も、同時に削られています。
だからこの記事では、いきなり固定費削減から始めません。
次のSTEP0でやることは、3分で終わります。
お金は1円も使いませんし、1円も減りません。
それでも、確実に前に進みます。
まずはそこからです。
もう元気はある。今すぐやりたい!という方は、
〈STEP2 いちばん大きい固定費を1つ動かす〉へ進んでください。
STEP0 今夜3分:スマホで残高を見る


かかる時間 3分
必要な気力 ★☆☆
浮くお金 0円
ここからが、実際の手順です。
ただし今夜やることは、想像しているより、はるかに小さいことです。
お金は使いません。家計簿もつけません。
1円も減りませんし、1円も増えません。
やることは、これだけです
通帳でもOK
複数、銀行口座があるなら全部です
3分と書いたのは、アプリのパスワードを忘れている可能性を見込んだからです。
もし少しだけ余力があれば、スクリーンショットを1枚撮っておいてください。それでも3分あれば終わります。
今日の数字が、次のSTEPの出発点になります。
スクリーンショットは撮らなくても、問題ありません。
なぜ、見るだけでいいのか
貯まらない時期に共通しているのは、節約が足りないことではありません。
残高を、見ていないことです。
私も、通帳を開くのが怖い時期がありました。
現実を見たくなかったのです。
主婦の私の通信簿のようで、残高が増えていないことを責められている気がしてました。
どこか他人事にしていた時期です。
見ないでいると、不安には上限がなくなります。
「たぶん、うちはヤバい」
想像の状態では、何も手を打てません。
でも、「今、28,400円ある」
とわかった瞬間、無限に膨らんでいた不安や恐怖が、自分事として対処できるようになります。



これが3分の正体。節約効果はゼロですが、ここを飛ばすと次に進めません。
ちなみに、見ると得をすることもあります。
「この口座、使っていなかったのに800円残ってた」
そんな小さな発見が、意外とよくあります。
見たあとは、何もしなくていい
思っていたより少なくても、大丈夫です。金額は問題ではありません。
- 反省しなくていい。
- 計算しなくていい。
- 何を削るか考えなくていい。
今夜の目的は、たったひとつ。
「見られた」という事実をつくることだけです。
これができたら、今夜はもう寝てください。
本当に、それでいいんです。
明日以降、少しだけ余裕のある日が来たら、次に進んでください。
STEP1でやることも、10分で終わります。
STEP1 今週10分:いちばん小さい固定費を、1つ消す


かかる時間 10分
必要な気力 ★★☆
浮くお金 毎月 数百円〜1,500円ほど
STEP0の3分ができたら、次に進めます。
次にやることは1つだけ。
使っていないサブスクを、1つ解約します。
金額は小さいです。月500円かもしれません。



サブスク1つ解約は節約ではなく、練習です。
やることは、これだけです
・銀行アプリの入出金明細(過去3か月)
・クレジットカードの利用明細
・スマホのサブスク一覧
iPhoneなら「設定」→ 一番上の自分の名前 →「サブスクリプション」
Androidなら「Google Playストア」→ アイコン →「お支払いと定期購入」→「定期購入」
※機種やOSのバージョンで表示が違うことがあります
※スマホの一覧に出るのは、アプリから申し込んだものだけです。
公式サイトで契約した動画配信サービス、ジム、ウォーターサーバーなどはここには出てきません。
銀行とカードの利用明細のほうが確実です。
金額の大小は見なくて大丈夫です。
名前を見て、すぐに思い出せないものだけを探してください。
複数見つかっても、今週は1つでいいです。
STEP0でスクリーンショットを撮っていた方は、そこに写っている引き落としから探すと早く終わります。
なぜ、こんな小さいことから始めるのか
月500円なら、1年で6,000円。
正直、これで生活は変わりません。
それでも最初にここをやってほしい理由があります。
サブスクの性質は電気代とまったく同じ「固定費」だからです。
1回、解約の手続きをする
↓
翌月から、何もしなくても下がる
↓
来年の今ごろも、下がったまま
電気の契約を変えたときに起きることと、構造がそっくりそのまま同じです。
違うのは金額の大きさだけ。
だからこれは、練習です。
月500円のサブスクで「手続き1回で、ずっと効く」の成功体験を積んでみてください。
STEP2で電気を見直すとき、怖くなくなります。
いきなり大きいものから始めて失敗すると、その1回で、もうやらなくなります。
小さいところで1回勝つ、そのための10分です。
「解約するものが、もうない」という人へ
探してみて、何も出てこなかったなら、それで大丈夫です。
あなたはすでに、削れるものを削り終わっています。
これはSTEP1が不要だったというだけです。
そういう方は、そのままSTEP2に進んでください。
むしろ、手をつけていない固定費の効果がいちばん大きく出るのは、あなたのような家庭です。
解約が1つできた方も、なかった方も、ここまでで準備は終わりです。
次のSTEP2が、この記事の本題になります。
STEP2 気力が戻ったら:いちばん大きい固定費を、1つ動かす


かかる時間 30分
必要な気力 ★★★
浮くお金 毎月1,000円〜3,000円
ここが、この記事の本題です。
STEP1で、月500円のサブスクを1つ消しました。
やったことは「1回手続きをした」だけ。それでも、来月からずっと下がり続けます。
同じことを、もっと大きい金額でやります。
まず電気から。住まいを問わず、今のまま変えられます
電気がいちばん動かしやすい理由3つ
- 賃貸でも持ち家でも、自分で変えられる
- 工事がいらない
- 生活が1ミリも変わらない
電気を運ぶ電線は、契約先を変えても同じ会社のままです。
だから停電しやすくなることも、電気の質が落ちることもありません。
変わるのは、請求書の会社名と金額だけです。
エアコンの設定温度も、お風呂の時間も、
子どもが電気をつけっぱなしにすることも、何ひとつ変えなくていい。
生活を変えずに、手続き1回だけで金額が変わります。
用意するのは、検針票(電気ご使用量のお知らせ)を1枚。
なければ、今の電力会社のマイページからでも確認できます。
モデルケースの電気代は13,219円でした。
実際にどれくらい下がるのか、
シン・エナジーに乗り換えた子育て家庭20名に、直接聞きました。
(2026年5月/クラウドワークスでのアンケート調査)
金額がわかった19名は、全員下がっていました。
平均 月 約1,900円
最大 月 5,000円(富山県・夫婦+3歳)
最小 月 500円
年間にすると、平均で約22,000円。
使う量は、1kWhも減らしていません。
契約先を変えただけです。
※削減額は地域・使用量・契約プランで変わります。
調査でも「期待したほど安くならなかった」という声が6名ありました。
▶ 〈子育て家庭20名に聞いた、シン・エナジーの実際はこちら〉
プロパンガスの持ち家なら、電気より大きく下がることがあります
先に、条件を言います。
◯ 持ち家(戸建て)でプロパンガス
……自分で変えられます
✕ 賃貸 ……変えられません
△ 都市ガス
……会社による差が小さく、優先度は低い
賃貸のガス会社は、大家さんや管理会社が契約しているものです。
2025年4月に法律が変わり、入居前に料金を確認しやすくはなりましたが、入居中に入居者が会社を変えることはできません。



当てはまらない方は、ここは飛ばして大丈夫です。
プロパンガスは、会社が自由に料金を決められる仕組みです。
同じ地域の隣の家でも、契約している会社が違えば、同じ使用量で金額が変わります。
なお、モデルケースのガス代4,882円は都市ガスを含む全国平均です。
プロパンガスの家庭は、たいていこれより高くなります。
我が家の実例をお話しします
私の家は5人家族で、プロパンガスの持ち家。
ガス代は、月16,000円を超えていました。
5人家族なので、使う量が多いのは当然で、モデルケースの4人家族より高くなります。
ただ、高かった理由は人数だけではありませんでした。
乗り換え前(A社) 704〜812.9円/㎥
乗り換え後(B社) 319円/㎥
同じ1㎥に対して、単価は2倍以上の差がついていたのです。
enepi(エネピ)という比較サービスを使って、実際に切り替えたのは2023年のことです。
切り替え前(A社) 年間 195,217円
切り替え後(B社) 年間 89,989円
→ 年間 105,228円 下がりました
使う量は、1㎥も減らしていません。
変えたのは、契約先だけです。
2023年9月に切り替えて、直近1年でも約91,000円下がったまま。
2026年8月に値上げの連絡が来ましたが、
それでも元のA社と比べると年間73,877円、約4割安い見込みです。
一度やった手続きが、3年経っても効き続けています。
正直に書いておくと、失敗もしました。
キャッシュバック2万円の条件を見落として、取り逃しています。
そして、これは我が家1軒の記録です。
プロパンガスは会社と地域で料金差が大きいので、下がる幅は電気以上に、家庭ごとに違います。
▶ 〈3年使って分かった、プロパンガス切り替えの全記録はこちら〉
1つ終わったら、それでいいです
ガスの金額を見て、電気が小さく見えたかもしれません。
でも電気は、住まいを問わず誰でもできて、確実に効きます。
電気だけで終わっても、まったく問題ありません。
ここまでで浮いたお金を、足してみます。
サブスク(STEP1) 月 500円 (月500円のものを1つ解約した場合)
電気 (STEP2) 月 1,900円 (シン・エナジーに乗り換えた子育て家庭20名の平均)
─────────────────
合計 月 2,400円
年間にすると、28,800円。3年なら、86,400円です。
解約するサブスクがなかった方は、電気だけで月1,900円。
年間22,800円です。
プロパンガスも切り替えられた方は、ここにさらに上乗せされます。
そして大事なのは、この28,800円が「今月がんばったから」出たお金ではないということです。
食費を削っていません。
子どもに使うお金も減らしていません。
エアコンも我慢していません。
来月も、再来月も、あなたが何もしなくても節約できたお金です。
STEP3 3か月後:浮いたお金を、勝手に貯まる場所へ


かかる時間 15分
必要な気力 ★★☆
浮くお金 0円(でも、消えません)
いちばん大変なところは、もう終わりました。
毎月2,400円が浮いています。
最後にやるのは、この2,400円が消えないようにすることだけです。
浮いたお金は、放っておくと必ず消えます
これは断言できます。
毎月2,400円が浮いても、いつもの口座に入れたままにしておくと、3か月後にはどこへ行ったか分からなくなっています。
子どもが熱を出した。
上履きのサイズが変わった。
冠婚葬祭が重なった。
そういうイレギュラーがあると、余っていたお金から先に消えます。
そして「やっぱり貯まらない」と思う。
浮かせたことが無駄だったのではありません。
置き場所を変えなかっただけです。



「いつの間にかなくなる」前に置き場所を変えましょう
やることは、1回の設定だけ
1. 貯金用の口座を1つ決める(今ある口座でOK)
2. 給料日の翌日に、そこへ自動で移す設定をする
3. 金額は、浮いた分と同じ2,400円
多くの銀行に「自動積立」「定額自動送金」といった名前の機能があり、
アプリから設定できます。
窓口でないとできない銀行もあるので、
その場合は給料日にスマホから手で移すだけでも構いません。
大事なのは金額ではなく、「使う前に、先に移す」という順番で仕組み化することです。
金額を増やさないでください
ここでいちばんやってはいけないのが、
「せっかくだから5,000円にしよう」と欲を出すこと。
2,400円は、固定費を削って作ったお金です。
生活を1ミリも削っていないので、痛みがありません。
でも5,000円にすると、差額の2,600円は生活費から出ることになり、また我慢の話に戻ります。
我慢して作った貯金は、続かないからです。
これまで何度も挫折してきたのは、そのせいです。
浮いた分だけ。
それ以上はやらなくていいのです。
3か月後に、1回だけ確認してください
設定したら、しばらく忘れて大丈夫です。
3か月後、貯金用の口座を見てください。
7,200円になっているはずです。
貯金ゼロだった家計に、7,200円あります。
1年後には28,800円です。
複数の口座やカードをまとめてみたくなったら、家計簿アプリを使う手もあります。
ただ、まだ急ぐ必要はありません。
STEP0で残高を見たあの夜から、
何ひとつ我慢しないまま、毎月貯まる家計に変わりました。
児童手当は、生活費と混ぜないでください
児童手当が振り込まれた日に、
「これ、本当は子どものためのお金なのに」と思いながら生活費に回している方は、たくさんいます。
おかしいことではありません。
生活費が足りていないのだから、そこに使うのは当然です。
ただ、罪悪感が残るのには理由があります。
児童手当が入る口座と、生活費を使う口座が同じだと、入った瞬間に生活費と混ざります。
混ざったお金は、何に使ったか分からないまま消えます。
「消えた」という感覚が、罪悪感になります。
だから、混ぜないようにする方法は2つです。
- STEP3で決めた貯金用の口座に、自動で移す
- 使い道を先に決めてしまう
我が家は児童手当の使い道は子どもの習い事代、と決めていました。
貯金には回していません。
それでも、罪悪感はありませんでした。
「今月は何に使ったんだろう」と思うことが、なかったからです。使い道が決まっているお金は、消えたことになりません。
どちらが正しいということではなく、貯金に回す余裕がなければ、使い道を決めるで十分です。
大事なのは、生活費と混ぜないこと。それだけです。
よくある質問
最後に、実際にやろうとしたときに出てくる疑問をまとめました。
- 夫(妻)に相談したほうがいいですか?
-
相談する前に、数字を持っておくことをおすすめします。
「電気代、安くなるらしいよ」と切り出すと、たいてい「今のままでいい」で終わります。
面倒そうに聞こえるからです。でも「うちの電気代、年間2万円くらい下がるみたい」と言えば、話が変わります。
見積もりを取るところまでは、1人でできます。
数字が出てから相談してください。自分事として話を聞いてもらえるはずです。
なお、電気やガスの契約名義が配偶者になっている場合、実際の切り替えには名義人の情報が必要になることがあります。そこは事前に確認しておくとスムーズです。
- 電気の契約を変えて、停電しやすくなりませんか?
-
なりません。
電気を家まで運ぶ電線は、契約先を変えても、その地域の送配電会社が管理したままです。
変わるのは請求書を出す会社だけで、届く電気は同じものです。また、契約した会社が事業をやめた場合でも、電気が止まることはないので安心してください。
送配電会社が供給を引き継ぐ仕組み(最終保障供給)があります。 - 新電力は高くなることもあると聞きました
-
料金プランによります。
電力市場の価格に連動するタイプのプランは、市場が高騰すると請求も上がります。
数年前に問題になったのは、このタイプでした。単価が決まっているプランを選べば、その影響は受けません。
申し込む前に、プランの種類だけは確認してください。詳しくは、比較記事のほうで説明しています。
- 途中でやめてしまいました。またやり直せますか?
-
もちろんです。
というより、途中で止まるのが普通です。
子どもが熱を出せば、家計のことなんて全部飛びます。
やり直すときは、最初からではなく、止まったところから再開してください。STEP0の残高を見ることは、何度やっても3分で終わります。
思い出したときに、また開けばそれでいいです。
「2人目、諦めるしかないのかな」と思っている方へ
2人目を迷ってこの記事にたどり着いた方も、いると思います。
今ですら貯金できていないのに、無責任じゃないか、と。
その判断を、今日の家計で下さないでください。
今のあなたの家計は、固定費に一度も手をつけていない状態の家計です。
まだ、本当の余力が分かっていません。
この記事のSTEPをひととおりやってから、もう一度見てください。
月2,400円かもしれませんし、プロパンガスの持ち家なら、
もっと大きな数字かもしれません。
答えが変わるとは限りません。
でも少なくとも、「やることをやったうえでの判断」になります。
お金を理由に決めるとしても、
削れるだけ削ってから決めたほうが、あとで納得できます。
まとめ:今日からのチェックリスト
やることだけを、並べておきます。
食費を削る必要はありません。
がんばる場所を変えるだけです。
STEP0 今夜3分
スマホで銀行アプリを開いて、残高を見る
STEP1 次回10分
明細を見て、使っていないサブスクを1つ解約する
STEP2 気力が戻ったら30分
電気の契約を見直す
→〈子育て家庭20名に聞いた、シン・エナジーへの乗り換え独自調査はこちら〉
プロパンガスの持ち家なら、ガスも
→〈3年使って分かった、プロパンガス切り替えの全記録はこちら〉
STEP3 3か月後15分
浮いた分を、給料日に別口座へ自動で移す設定をする
児童手当は、貯金用口座に移すか、使い道を先に決める
全部やらなくて大丈夫です。
まずは今夜の1つ目3分だけで、今日は十分です。
この時期は、必ず終わります
最後に、ひとつだけ。
この記事のはじめに、子育て世帯には「構造的に貯まらない時期」があると書きました。
裏を返せば、この時期には終わりがあります。
保育料はいつか消え、時短勤務も、いつか終わります。
収入が戻る日が来ます。
そのとき、固定費を下げたままの家計で迎えられるかどうかで、その後に貯まる速さが、まったく変わります。
いま下げた月2,400円は、収入が戻ったあとも、ずっと下がったままだからです。
今夜の3分は、そのための3分です。
